ドメスティック・バイオレンスのない社会
 宮崎県が実施した意識調査では、約5割の女性が何らかの暴力を受けた経験があるという結果が出ています。暴力をふるわれた女性は、打撲、骨折、やけどなどのけがを負うだけでなく、自信の喪失、うつ症状など精神的にも深刻な影響を受けることが少なくありません。また、暴力行為のある家庭に育つことによって、子どもたちが受けるダメージは深刻です。児童虐待防止法の改正により、子どもの面前でDVが行われることも「児童虐待である」と定義されました。
「DVは特別な人に起こる特別な出来事ではなく、誰にでも起こりうる、身近な問題である」との認識を持ち、暴力を許さない社会・一人ひとりの人権が尊重される社会を目指して、私たち一人ひとりが考えてみませんか。
ドメスティック・バイオレンスとは
 夫や恋人・パートナーなど親密な関係にあるものからの暴力をいいます。ほとんどの被害者は女性で、少女や高齢の女性も被害にあっています。多くの被害者はその原因が自分にあると責め続け、他人にも言えずつらい思いに耐えていることが多いのが現状です。しかし、暴力は繰り返され、エスカレートしていきます。殺人に至るケースもあります。
 DVは、相手の心身を傷つける決して許されない人権侵害行為です。「男性優位を肯定する意識」や、「第三者からの暴力は犯罪だが、家庭の中の暴力は容認するような社会的風潮」、また「男性に比べ女性の経済的自立が困難であること」などから構造的な社会問題であると言われています。
○身体的暴力……………… なぐる、蹴る、たたく、物を投げる、首を絞める等。
○精神的暴力……………… 無視する、監視する、行動を制限する、
言葉で脅す等。
○性的暴力………………… 避妊に協力しない、セックスを強要する等。
○経済的暴力……………… 生活費を渡さない、
金銭的な自由を与えない等。
○社会的暴力……………… 外出や周囲とのつき合いを制限する等。
○子どもを利用した暴力… 子どもを取り上げたり、
子どもへの加害行為をほのめかす等。
イラスト
中・高・大学生などの若い世代の間にもDVが起こっています。子どもの頃から性別にかかわらず、相手を尊重する関係をつくっていくことを学ぶことが必要です。
宮崎県の現状
宮崎県の現状を2つのデータから見てみましょう。
配偶者暴力相談支援センターへの
相談件数(宮崎県)
○相談件数 339件(H15)
○一時保護の状況 入居者47名(H15)
裁判所が受理した保護命令の申出
24件(H13.10月〜H16.3月まで)
法律の施行以降、社会的に知られるようになったことから被害が表面化してきたと考えられています。
県民意識調査では
夫やパートナーから暴力を受けた人のうち、2人に1人が「どこにも相談しなかった」と誰にも相談せずに我慢しています。「相談しなかった(できなかった)」理由として6割強の方が「相談するほどのことではない」と思い、4割の人が「自分にも悪いところがあると思った」と答えています。
相談しなかった理由グラフ
あなたがもしDVの被害を受けたら、一人で悩まず、まず相談してみませんか。
暴力を受けているのはあなたのせいではありません。
自分や子どもの安全を確保し、尊厳を保つために援助を求めるのは、あなたの権利です。
あなたが夫等親しい間柄にある人から暴力を受けたの図
DV防止法が改正されました。
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律」が平成16年6月2日に公布され、12月2日から施行されます。改正の主なポイントは以下の通りです。

改正後
現 行
配偶者からの暴力の定義の拡大 言葉や態度などによる精神的暴力・性的暴力を加える(ただし保護命令の対象は身体的暴力のみ) 殴る、蹴るなどの身体的暴力に限る








保護命令を申し立てることができる範囲の拡大 元配偶者(事実婚も含む)にも拡大 配偶者
(事実婚を含む)のみ
接近禁止命令の
対象の拡大
子どもに拡大 配偶者のみ
退去命令の期間の延長 2ヶ月に延長 2週間
命令の再発 不可
男女共同参画社会の実現を目指して
 女性が心身ともに健康で安定した生活が送れるよう、女性相談所では、配偶者からの暴力をはじめ家庭や夫婦間の問題や悩み事の相談に応じています。
 また、保護が必要な場合は、同相談所等での一時保護を行うとともに、問題解決に時間を要する場合には、女性保護施設において保護を継続するなどして、個別にニーズに対応した支援を行っています。
女性相談所とは
 さまざまな心配事や悩みをもつ女性のよき相談相手になり、一緒に問題解決に努め、幸せな家庭生活、社会生活ができるように設けられた相談窓口です。
こんなときにはご相談ください。 結婚・離婚または異性問題で悩んでいる。 夫婦・親子・嫁姑などの問題で悩んでいる。
暴力や脅迫などの問題で悩んでいる。 経済・職業など生活上の問題で悩んでいる。
人に言えない悩み。など。
配偶者暴力相談支援センターとは
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」に基づき、平成14年4月1日から女性相談所がこの役割を担っています。
こんなときにはご相談ください。 配偶者(事実婚を含む)
からの暴力や脅迫に悩んでいる。
(1) 女性相談員が一緒に考えながら解決の手がかりをみつけます。
(2) 保護命令制度の情報を提供します。
配偶者からの暴力により、生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所に保護命令(被害者本人への接近を禁止する命令や住居からの退去命令)の申立てができます。
(3) 医学的・心理学的指導(カウンセリング)も受けられます。
宮崎県女性相談所:配偶者暴力相談支援センター 所在地:宮崎市霧島1丁目1番地2TEL.0985-22-3858
電話相談
平・土(月〜金) 9:00〜20:30
土・日 9:00〜15:00
(年末年始・祝日は除きます。)
面接相談
平・土(月〜金) 9:00〜18:00
(年末年始・祝日は除きます。)
一時保護
相談の内容により、必要に応じて
短期間の保護が受けられます。
県立「きりしま寮」
長期間にわたって自立のための支援が受けられます。
宮崎県中央福祉相談センターの地図


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